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『頭文字D』(イニシャル・ディー / 英語表記: Initial D) は、しげの秀一による漫画作品、またそれを原作にしたテレビアニメを指す。公道において自動車を高速で走行させることを目的とする走り屋の若者たちを描いた作品である。1995年の半ばから、「週刊ヤングマガジン」(講談社)にて連載されている。
北関東の名立たる峠道を舞台に、本来ならば「若葉マーク」である筈の主人公、藤原拓海が父親の愛車、AE86型(ハチロク)スプリンタートレノを駆り、誰の目にも圧倒的に速いと思える車を相手に対等な勝負を繰り広げ、“公道最速”を目指す。
しげの作品の特徴とも言える「独特な擬音」を書き込む事によって、従来の自動車漫画と違った迫力を持たせる事に成功した作品と言える。AE86は著者の愛車でもあった(拓海を演じる三木眞一郎も頭文字Dに刺激を受け、ハチロクを購入。余談ながら、峠でコーナーを攻めて事故を起こしたことがある。また啓介を演じる関智一は運転免許証を取得した)。
作品に登場する、舞台の「秋名山(あきなさん)」は、架空の地名であり実在しないが、その原型は群馬県にある上毛三山の一つ、「榛名山(はるなさん)」とされる。榛名山は実名で登場する上毛三山の他の二つ、赤城山(あかぎさん)、妙義山(みょうぎさん)と並び、かねてより深夜にローリング族等が出没し、危険走行を繰り広げる場所として知られている。彼らへの対策に手を焼いた自治体により、こうした場所では近年、カーブの手前にバンプ(意図的に極端な凹凸を付けた舗装が施されている箇所)が多数設置されている。これはとくに赤城山では顕著である。
しかし、作中で登場した峠の近辺には、本作を題材としたみやげ物なども販売されており、全てがデメリットだけであるとは言い切れない。
アニメと連載雑誌の冒頭には、読者・視聴者に対して「真似をしないように」と警告するメッセージが表示される。雑誌連載初期の頃にはそのような記述はなかったが、いろは坂でカイが見せた「インベタの更にインをつくコーナリング」を実際に真似て事故を起こした者がおり、それ以降、雑誌でも同様の記述が表示されるようになった。
空中に描くラインは、事故を起こさないとしても着地時の衝撃でショックアブソーバーが耐え切れず、サスペンションが壊れるとアニメ版の監修を務めた土屋圭市もアニマックスで放映された『BATTLE STAGE』特別編の解説コーナーで語っている。
なお、作者が以前描いていたバイク漫画バリバリ伝説のような、公道レースを行なう危険性の強調や、アマチュアがレースに出るまでの手続きなどに関しては、この作品内はほとんど描写されていない。
この作品の愛読者には土屋圭市、織戸学、谷口信輝、今村陽一(この4選手はいわゆる走り屋出身で、ハチロクに乗っていた)といった現役のプロレーシングドライバーがおり、特に土屋はアニメ版の監修や、ハチロクのエンジン音・スキール音の収録を務め、深く関わっている。
2005年9月17日には香港製作の実写版頭文字Dが日本でも公開されたが、日本での公開はアジア諸国よりも数ヶ月遅れていた。
作品の舞台となる年代は、1巻に冒頭に書かれているように、第一部は199X年(1巻に「AE92が出たのが拓海達が未だ小学校低学年位のころ」や「10年前のボロハチロクに負けた」というセリフがあり、また登場車種が全て1997年までに発売している事からも、作者は第一部の設定年代を1997年前後と考えていたと思われる)。連載開始から10年以上経過した現在でも、作中の時間は1年余りしか経っていない。
しかし主人公の父、藤原文太が乗る「インプレッサ」[1]、秋山延彦が乗る「アルテッツァ」、土坂の「エボV」などが1998年発売[2]、同じく土坂の「エボVI」[3]、城島俊也が乗る「S2000」、星野好造が乗る「R34・GT-R」が1999年発売[4]といったように、連載当初には登場していない車が出ているため、時期的には1999年(第一部)から2000年(第二部)頃でないと年代が合わない。
だが、33巻からは2001年発売の「エボVII」が登場したため、更に年代がずれる事になり、1巻冒頭の199X年では年代が合わなくなる。又一部のセリフやエアロパーツ、風景、携帯電話の「写メール(またはフォトメール・iショットなど相当するもの)」等、年代と矛盾したものが数点見受けられるが、連載開始から既に10年以上経っている事、又当初は第一部のみで完結の予定であった事から致し方ない事だと思われる。非公式な見方では、冒頭の199X年は過去の文太が走っているシーンであり、次のS市のシーンから現在に移るため、年代は「現代」ではないかと言われている(しかし、それでもセリフなどの矛盾点を解消する事は出来ない)。
33巻のエボVIIの登場以降、プロジェクトDのコース視察映像がビデオからディスクという表現に変わり、また35巻では「安倍ソーリ」「格差社会」といった言葉も出ており、これまでと比べ急激な変化が起こっているため、作者が意図的に年代設定を無視し始めた可能性もある。
タイトル及びプロジェクトDの「D」の意味については作者が一度「ドリフト(drift)のD」であると発言した事があるが、作中では高橋涼介が複数の意味を持つ言葉であるように語っており、特定の人物・単語の頭文字を示しているわけではない。
マークII・ローレル・初代セフィーロなどのFRの4ドアセダンと言った一部の走り屋が好む大型セダン、外国メーカー車は(番外編に登場したポルシェ・911を除き)、今のところ登場していない。前者に対しては、競技スタイルが華麗さを競うドリフトよりも速さを競うグリップに寄っているため、重量、ボディ剛性を鑑みたものだと思われる。
連載当初からかなりの好評価を得ているが、ストーリーや拓海の設定が危険だとして一部のPTA団体はこの作品を「青少年に悪影響を与える恐れがある漫画」と批判しているが、現在に至るまで中高生のファンはかなり多い。
似たような漫画に、同じヤングマガジンで連載している湾岸ミッドナイトとナニワトモアレがあるが、湾岸ミッドナイトやナニワトモアレが高速道路での非合法レース(ただし、ナニワトモアレでは峠を走行する描写もある)を描いているのに対して、こちらは峠での非合法レースを描いた作品のため一応棲み分けはできていると考えられる。しかし今現在のナニワトモアレはもはや走り屋の漫画というより不良漫画に転向している。
特に国内ラリー関係者からは、溝またぎ(失敗時の横転含め)とガードレールターンの表現方法に関して評価が高い。
(以上、ウィキペディアより引用)
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